研究室サイトを全面リニューアル

加納研究室のウェブサイトを全面的にリニューアルしました。従来の WordPress ベースのサイトから、SvelteKit ベースのシステムに移行し、機能向上とユーザビリティの改善を実現しました。

なぜリニューアルしたのか

旧システムの課題

従来の WordPress ベースのサイトには、以下のような課題がありました。

パフォーマンスの問題：ページの読み込み速度が遅く、ユーザビリティに影響
セキュリティの懸念： WordPress の脆弱性リスク、海外 IP からの攻撃増加
メンテナンスの負担：定期的なアップデートやバックアップの管理
カスタマイズの限界：研究室特有の機能を実装するのが困難（PHP で頑張っていた）

セキュリティ問題の深刻化

特に深刻だったのがセキュリティ問題でした。。

海外 IP アドレスからのブルートフォース攻撃が日常的に発生
管理者ログインページへの不正アクセス試行が月間数百～数千件
プラグインの脆弱性を狙った攻撃の増加

表面上は何ともありませんが、サーバログを確認するとすごいことになっています。WordPress を狙った攻撃の手口は多様化しており、攻撃に気がついていないというだけの人も多いかもしれません。

幾つかのセキュリティ対策は試みてみたものの、なかなか不正アクセス試行の動きが止まなかったので、今回、より安全で管理しやすいシステムへの移行を決断しました。

技術スタックの選択

SvelteKit - フロントエンド＆バックエンド

今回、サイト構築には SvelteKit を採用することにしました。選定理由は「高パフォーマンス」「直感的な構文」「フルスタック対応」「API Routes」などいろいろありますが、「以前研究室の学生が使っていて良さそうに見えたから」というのが大きいです。

Auth.js - 認証システム

以前は WordPress の Ultimate Member というプラグインを使い、研究室独自の機能（入退室管理システムや週報一覧ページ）を提供していましたが、今回は SvelteKit ということで、認証に Auth.js を導入することにしました。

これにより、大学アカウントを用いたシングルサインオン（SSO）連携が可能となりました。（WordPress でも SSO は可能でしたが、対応するプラグインの多くは有料であり、セルフ運用も大変そうであったので、諦めていました。）

SQLite - データベース

入退室の情報を管理するデータベースについても、今回時間をかけて検討しました。 MySQL (MariaDB) → Supabase → Capacitor と、時代の流れを感じながらいろいろなデータベースに触れてみましたが、結局軽量・高速で管理も簡単な SQLite にすることにしました。入退室の記録は 1 日に数十回の書き込み、1 年で数千レコード程度のデータ量なので、SQLite で必要十分という判断です。実家のような安心感もあります。

まとめ

WordPress から SvelteKit への移行により、「安全性・機能性・保守性・パフォーマンスの向上」を達成しました。今後も研究活動の効率化と効果的な情報発信のため、継続的な改善を続けていく予定です。